昼間さん(85)は、伝統的な染め技法「注染」を継承する埼玉県内で唯一の本染ゆかたの埼玉県伝統工芸士です。中学校卒業直後の3月から染めの道に進み、職人の長年培った技術で「ぼかし」などの手作業ならではの風合いが表現でき、昼間さんによって染められた生地は鮮やかで柔らかく魅力的な仕上がりになります。また、伝統的文化の保存や継承に関わる活動が評価され、草加市の文化・スポーツに貢献した個人・団体に授与される「草加市文化賞」を受賞されました。


 染め職人がヤカンという道具を使⽤して染料を注ぐことで、裏面にも表面の模様がきれいに反転され、表裏の判別ができないくらい美しく染めあげることができます。また、注染の特徴である「ぼかし」の技術により、鮮やかなグラデーションを出すことができます。

 一方、機械で大量生産できるプリントでは生地の表面にインクを乗せるので、裏面は裏写りしたように透けたような発色となってしまいます。さらに、機械で染めた製品と、手作りの製品では肌触りが全く異なります。大量生産のできない少量の手づくりだからこそ、一枚一枚の製品が唯一無二の存在となります。

注染とは?

草加本染とは?

 草加本染は、江戸時代の木綿の普及と草加市が染物に必要な水か豊富であったことを背景に、この地で発展したと言われています。浴衣産業は、草加市の伝統産業の1つに数えられています。

※下記の写真は、埼玉県伝統工芸士 昼間時良氏の作品です。

獨協大学 経済学部 高安健一ゼミナール 草加本染LOVERS
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